地域密着型特定施設入居者生活介護の概要

サービス内容や対象施設、料金などについて。

要介護
更新日:2021/04/06
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地域密着型特定施設入居者生活介護とは

地域密着型特定施設入居者生活介護とは、「地域密着型特定施設」で提供される介護サービスのことです。

地域密着型特定施設

地域密着型特定施設とは、有料老人ホームなどの特定施設のうち、要介護者のみを受け入れる「介護専用型」であって、入居定員が「29人以下」の小規模な施設のことをいいます。

「特定施設」と「地域密着型特定施設」には次のような違いがあります。

特定施設
  • 「混合型」と「介護専用型」がある。
  • 基本、入居対象者の住所地は限定されない。(ただし、施設の種類によっては、施設が設置されている地域の住民に限定している場合がある)
  • 基準を満たした施設は、居宅サービスの「特定施設入居者生活介護」の指定を受けられる。
  • 住所地特例」の対象になる。
地域密着型特定施設
  • 「介護専用型」のみがあり、入居定員が「29人以下」である。
  • 「地域密着型施設」となるため、入居対象者は施設が設置されている地域の住民に限定される。
  • 基準を満たした施設は、地域密着型サービスの「地域密着型特定施設入居者生活介護」の指定を受けられる。
  • 「住所地特例」の対象にならない。

サービスの対象者

地域密着型特定施設入居者生活介護のサービスは、「要介護1~5」の認定を受けた人が対象となります。

また、このサービスは「地域密着型サービス」となるため、施設が設置されている市区町村に住民票を置いている必要があります。

対象となる施設

地域密着型特定施設のうち、基準を満たして「地域密着型特定施設入居者生活介護」の指定を受けた施設が、このサービスを実施することができます。(施設内部のスタッフが「介護保険適用の介護サービス」を提供できるようになります)

※この指定を受けた施設のことを「地域密着型特定施設入居者生活介護事業所」といいます。

地域密着型特定施設入居者生活介護のサービス内容

地域密着型特定施設入居者生活介護では、主に次のサービスを受けることができます。

サービス内容
  • 食事、排泄、入浴などの介助、その他の日常生活上の世話
  • 機能訓練
  • 健康管理
  • 療養上の世話

自己負担額の目安

地域密着型特定施設入居者生活介護の1日あたりの基本料金は次のようになります。

※利用者の要介護度により料金は異なります。

利用者の要介護度(上段) 自己負担額(1日)(下段)
要介護1 542円
要介護2 609円
要介護3 679円
要介護4 744円
要介護5 813円

食事代や部屋代などは介護保険の適用外となるので、それらの費用は自費で負担する必要があります。

  • ※上記の自己負担額は利用者負担割合が「1割」の場合の金額です。
  • ※基本料金の他に複数の加算項目が設定されています。
  • ※サービスを利用する地域(地域区分)により利用料金は異なります。

短期利用について

施設によっては、空室を利用した「短期利用」を行っている場合があります。(地域密着型特定施設におけるショートステイ)

連続利用日数は最大で「30日」までで、「要介護1~5」の人が利用できます。

※これを「短期利用地域密着型特定施設入居者生活介護」といい、一定の要件を満たした地域密着型特定施設において実施が可能となります。

1日あたりの基本料金は長期利用時と同額です。(短期利用時のサービス費は「支給限度額」の対象となります)

著者情報

高橋 永治(たかはし えいじ)

介護情報サイト「介護Ways」の運営者。

1996年、自身にとって初となるWebサイトを立ち上げ、98年からは企業向けのWebサイト制作サービスを開始。現在は企業サイトの運営管理、および複数の自サイトの運営管理を行っている。

親が認知症になってからは介護の世界に関心を持ち始め、介護保険制度について調べていくうちに「この複雑で分かりにくい情報を整理したい」という思いに駆られ、10ヶ月に渡る制作期間を経て2020年1月に介護Waysを公開。「簡潔に分かりやすく」がモットー。