療養通所介護(療養デイサービス)の概要

サービス内容や利用条件、料金などについて。

要介護
更新日:2021/04/06
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療養通所介護(療養デイサービス)とは

療養通所介護(療養デイサービス)は、「常時看護師による観察を必要とする人」を対象とした通所型のサービスです。難病を持つ人などが日帰りで施設に通い、食事や入浴、機能訓練などを行います。(送迎もあります)

このサービスでは、利用者に外出の機会を作り、身体を動かすことなどによって、「孤立感の解消」や「心身機能の維持」を図ります。同時に、介護を行っている家族の「負担軽減」も目的のひとつとなっています。

※このサービスは「地域密着型通所介護」の一類型に位置づけられています。

サービスの仕組み

療養通所介護は、「利用者の主治医」や「訪問看護ステーション」と連携してサービスが提供されます。また、緊急時に備えて近隣の医療機関との協力体制も整えられています。

普段は「訪問看護」を利用して、必要に応じて「療養通所介護」に通う、といったイメージになります。

利用定員は「18人以下」となり、利用者1.5人につき職員が1人配置されるため、マンツーマンに近い形でサービスを受けることができます。

※以前は利用定員が9人以下でしたが、改正により18人以下となりました。

サービスの対象者

療養通所介護のサービスは、「要介護1~5」の認定を受けている人のうち、次のいずれかに該当する人が対象となります。

  • 難病などを持つ重度の要介護者、またはがん末期患者であって、常時看護師による観察が必要な人。
  • 気管切開をしているなど、常時看護師によるケアが必要な人。

また、このサービスは「地域密着型サービス」となるため、事業所がある市区町村に住民票を置いている必要があります。

利用施設

療養通所介護のサービスは、利用定員が「18人以下」の専用の施設において提供されます。

※訪問看護ステーションに併設されていることが多いようです。

療養通所介護のサービス内容

療養通所介護では、主に次のサービスを受けることができます。

サービス内容
  • 食事の提供
  • 食事、排泄、入浴などの介助
  • 機能訓練
  • 医療的なケア
  • 自宅から施設への送迎

自己負担額の目安

療養通所介護の1ヶ月あたりの基本料金は次のようになります。(月単位の定額制となります)

※以前は「1回あたりの料金」でしたが、改正により「月単位の定額制」となりました。

利用者の要介護度[上段] 自己負担額(1ヶ月)[下段]
要介護1 ~ 要介護5 12,691円

入浴介助を行わない場合や、月の利用回数が4回以下である場合は、上記の額よりも安くなります。

食事代やおむつ代などは介護保険の適用外となるので、それらの費用は自費で負担する必要があります。

  • ※上記の自己負担額は利用者負担割合が「1割」の場合の金額です。
  • ※基本料金の他に複数の加算項目が設定されています。
  • ※サービスを利用する地域(地域区分)により利用料金は異なります。
著者情報

高橋 永治(たかはし えいじ)

介護情報サイト「介護Ways」の運営者。

1996年、自身にとって初となるWebサイトを立ち上げ、98年からは企業向けのWebサイト制作サービスを開始。現在は企業サイトの運営管理、および複数の自サイトの運営管理を行っている。

親が認知症になってからは介護の世界に関心を持ち始め、介護保険制度について調べていくうちに「この複雑で分かりにくい情報を整理したい」という思いに駆られ、10ヶ月に渡る制作期間を経て2020年1月に介護Waysを公開。「簡潔に分かりやすく」がモットー。