地域によって利用料が変わる「地域区分」

更新日:2020/01/18

地域区分とは

地域区分とは、「地域の実情に合ったサービス料金」を設定するための仕組みです。

地域ごとに異なる人件費等を考慮して、コストが高まる地域(都市部)ではサービス単価が加算されるようになっています。

サービス料金の算定方法

介護保険ではサービス料金の算定方法が少し複雑で、その計算には「単位」というものが用いられています。基本、サービスごとの「単位数」は全国一律で統一されていますが、「1単位あたりの単価」については地域の実情に合わせて設定されることになります。

※「1単位あたりの単価」を変動させることで、その地域に合ったサービス料金を設定しています。

計算式
サービスの単位数(固定) × 1単位の単価(変動) = その地域のサービス料金
サービスAの単位数が100で、1単位の単価が10円(B市)の場合
100 × 10 = 1,000円(B市のサービス料金)
サービスAの単位数が100で、1単位の単価が11.4円(C区)の場合
100 × 11.4 = 1,140円(C区のサービス料金)

基本、1単位あたりの単価は「10円」で計算されますが、「地域区分」によって割増される地域では最大で「11.4円」までの単価が設定されています。

※ただし、「居宅療養管理指導(介護予防を含む)」については全国一律で「1単位 = 10円」となります。

地域区分の一覧

地域の区分と1単位の単価は次のようになります。

2018年度~2020年度の地域区分
地域区分[上段] 1単位の単価[中段] 地域の例[下段]
1級地 10.90~11.40円 東京23区
2級地 10.72~11.12円 町田市、狛江市、多摩市、横浜市、川崎市、大阪市
3級地 10.68~11.05円 さいたま市、千葉市、八王子市、府中市、調布市、鎌倉市、名古屋市、守口市、西宮市、芦屋市、その他14地域
4級地 10.54~10.84円 牛久市、朝霞市、船橋市、成田市、立川市、清瀬市、相模原市、厚木市、吹田市、神戸市、その他12地域
5級地 10.45~10.70円 水戸市、松戸市、横須賀市、豊田市、大津市、京都市、堺市、尼崎市、広島市、福岡市、その他42地域
6級地 10.27~10.42円 仙台市、宇都宮市、川口市、武蔵村山市、岐阜市、静岡市、岡崎市、奈良市、和歌山市、太宰府市、その他127地域
7級地 10.14~10.21円 札幌市、栃木市、前橋市、新潟市、長野市、浜松市、長浜市、姫路市、岡山市、長崎市、その他159地域
その他 10円 1308地域

1単位あたりの単価は、サービスの種類によっても変わります。(「その他」の地域を除きます)

これには「人件費割合」というものがかかわっていて、各地域区分ごとに3段階の単価が設定されています。

例えば東京23区の場合、人件費の割合が高くなる「訪問介護」の単価は「11.4円」、逆にその割合が低くなる「通所介護」では「10.9円」、といった感じで設定されています。

※参考までに、「人件費割合」は次の3段階に分けられています。

人件費割合[上段] 主なサービス[下段]
70% 訪問介護、訪問入浴介護、訪問看護、他
55% 訪問リハビリテーション、通所リハビリテーション、他
45% 通所介護、施設サービス、他

地域によってどのくらいの差が出るか

1単位あたりの単価は、最低額の地域で「10円」、最高額の地域で最大「11.4円」となります。その差は「1.4円」。

上記の差をもとに、支給限度額いっぱいまで使った場合の「自己負担分の差額」を計算してみました。(差が最も大きくなるパターンで計算しています)

※下記の「自己負担分の差額」は、利用者負担割合が「1割」の場合の金額です。また、金額の小数点以下は切り捨てています。

自己負担分の差額(1ヶ月あたりの金額)
要介護度[上段] 差額の計算[下段]
要支援1 限度額[5,032単位]
最高額 57,364円 - 最低額 50,320円 = 差額 7,044円
自己負担分の差額 704円
要支援2 限度額[10,531単位]
最高額 120,053円 - 最低額 105,310円 = 差額 14,743円
自己負担分の差額 1,474円
要介護1 限度額[16,765単位]
最高額 191,121円 - 最低額 167,650円 = 差額 23,471円
自己負担分の差額 2,347円
要介護2 限度額[19,705単位]
最高額 224,637円 - 最低額 197,050円 = 差額 27,587円
自己負担分の差額 2,758円
要介護3 限度額[27,048単位]
最高額 308,347円 - 最低額 270,480円 = 差額 37,867円
自己負担分の差額 3,786円
要介護4 限度額[30,938単位]
最高額 352,693円 - 最低額 309,380円 = 差額 43,313円
自己負担分の差額 4,331円
要介護5 限度額[36,217単位]
最高額 412,873円 - 最低額 362,170円 = 差額 50,703円
自己負担分の差額 5,070円

どの地域で介護サービスを利用するかによって、最大で5,000円程度の差が生じることになります。(高額介護サービス費も絡んでくるので、状況によっては差が生じない場合もあります)