介護保険サービスの種類

要介護者と要支援者が利用できる介護保険サービスの一覧。

更新日:2020/01/18
共有
Twitter
Facebook
LINE

介護保険サービスについて

介護保険サービスは、介護保険から給付を受けられる全国一律のサービスです。要介護認定において「要介護」か「要支援」の認定を受けた人が利用できます。

サービスの分類

介護保険サービスには、要介護者が利用できる「介護給付」のサービスと、要支援者が利用できる「予防給付」のサービスがあります。

ここでは、それぞれのサービスを「在宅で利用するサービス」「介護保険施設に入所するサービス(介護給付のみ)」「地域密着のサービス」「ケアマネジメントのサービス」の4つに分類して掲載しています。

在宅で利用するサービス
居宅サービス(介護給付)、介護予防サービス(予防給付)
介護保険施設に入所するサービス
施設サービス(介護給付)
地域密着のサービス
地域密着型サービス(介護給付)、地域密着型介護予防サービス(予防給付)
ケアマネジメントのサービス
居宅介護支援(介護給付)、介護予防支援(予防給付)

介護給付のサービス一覧(要介護者)

要介護者が利用できるサービスの一覧です。

居宅サービス

居宅サービスは、在宅で生活する人を対象とした介護保険サービスです。

自宅に来てもらう「訪問サービス」、日帰りで施設に通う「通所サービス」、施設に短期間入所する「短期入所サービス」があり、他に福祉用具のレンタル・購入補助や住宅改修費の支給などもあります。

【訪問サービス】
  • 訪問介護(ホームヘルプ)
  • 訪問入浴介護
  • 訪問看護
  • 訪問リハビリテーション
  • 居宅療養管理指導
【通所サービス】
  • 通所介護(デイサービス)
  • 通所リハビリテーション(デイケア)
【短期入所サービス】
  • 短期入所生活介護(ショートステイ)
  • 短期入所療養介護(医療型ショートステイ)
【その他サービス】
  • 特定施設入居者生活介護
  • 福祉用具貸与
  • 特定福祉用具販売
  • 居宅介護住宅改修費
施設サービス(介護保険施設)

介護保険施設は、介護保険の「施設サービス」として利用できる公的な介護施設です。入居一時金等は不要で、月額の費用も低めに抑えられています。

  • 介護福祉施設サービス(特別養護老人ホーム)
  • 介護保健施設サービス(介護老人保健施設)
  • 介護療養施設サービス(介護療養型医療施設)※2024年に全面廃止予定
  • 介護医療院サービス(介護医療院)※2018年に創設
地域密着型サービス

地域密着型サービスは、地域の実情に合わせて提供される地域単位の介護保険サービスです。(その地域に住民票を置いている人が利用できます)

提供されるサービスは市区町村ごとに異なるため、地域によっては利用できないサービスもあります。

  • 定期巡回・随時対応型訪問介護看護(定期巡回・随時対応サービス)
  • 夜間対応型訪問介護
  • 地域密着型通所介護(小規模デイサービス)
  • 療養通所介護(療養デイサービス)
  • 認知症対応型通所介護(認知症デイサービス)
  • 小規模多機能型居宅介護(小規模多機能ホーム)
  • 看護小規模多機能型居宅介護(看護小規模多機能ホーム)
  • 認知症対応型共同生活介護(認知症高齢者グループホーム)
  • 地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護(地域密着型特別養護老人ホーム)
  • 地域密着型特定施設入居者生活介護
居宅介護支援(ケアマネジメント)

居宅介護支援は、要介護者が自宅で介護保険サービスを利用する場合のケアマネジメントサービスです。(居宅介護支援事業所のケアマネジャーが実施します)

※ケアマネジメントの費用は全額が介護保険から支払われるため、利用者の自己負担はありません。

予防給付のサービス一覧(要支援者)

要支援者が利用できるサービスの一覧です。

介護予防サービス

介護予防サービスは、在宅で生活する人を対象とした介護保険サービスです。

介護給付の「居宅サービス」とだいたい同じですが、「訪問介護」と「通所介護」だけは総合事業の「介護予防・生活支援サービス事業」に移行されました。

【訪問サービス】
  • 介護予防訪問入浴介護
  • 介護予防訪問看護
  • 介護予防訪問リハビリテーション
  • 介護予防居宅療養管理指導
【通所サービス】
  • 介護予防通所リハビリテーション(デイケア)
【短期入所サービス】
  • 介護予防短期入所生活介護(ショートステイ)
  • 介護予防短期入所療養介護(医療型ショートステイ)
【その他サービス】
  • 介護予防特定施設入居者生活介護
  • 介護予防福祉用具貸与
  • 特定介護予防福祉用具販売
  • 介護予防住宅改修費
地域密着型介護予防サービス

地域密着型介護予防サービスは、地域の実情に合わせて提供される地域単位の介護保険サービスです。(その地域に住民票を置いている人が利用できます)

提供されるサービスは市区町村ごとに異なるため、地域によっては利用できないサービスもあります。

  • 介護予防認知症対応型通所介護(認知症デイサービス)
  • 介護予防小規模多機能型居宅介護(小規模多機能ホーム)
  • 介護予防認知症対応型共同生活介護(認知症高齢者グループホーム)
介護予防支援(ケアマネジメント)

介護予防支援は、要支援者が「予防給付」の介護保険サービスを利用する場合のケアマネジメントサービスです。(基本、地域包括支援センターの職員が実施しますが、委託を受けた居宅介護支援事業所のケアマネジャーが実施する場合もあります)

※ケアマネジメントの費用は全額が介護保険から支払われるため、利用者の自己負担はありません。

ちなみに、「総合事業」のみを利用する場合のケアマネジメントは「第1号介護予防支援(介護予防ケアマネジメント)」といい、こちらも地域包括支援センターが実施することになります。

著者情報

高橋 永治(たかはし えいじ)

介護情報サイト「介護Ways」の運営者。

1996年、自身にとって初となるWebサイトを立ち上げ、98年からは企業向けのWebサイト制作サービスを開始。現在は企業サイトの運営管理、および複数の自サイトの運営管理を行っている。

親が認知症になってからは介護の世界に関心を持ち始め、介護保険制度について調べていくうちに「この複雑で分かりにくい情報を整理したい」という思いに駆られ、10ヶ月に渡る制作期間を経て2020年1月に介護Waysを公開。「簡潔に分かりやすく」がモットー。