通所リハビリテーション(デイケア)の概要

サービス内容や利用条件、料金などについて。

要支援 要介護
更新日:2021/04/06
共有
Twitter
Facebook
LINE

通所リハビリテーション(デイケア)とは

通所リハビリテーション(デイケア)は、リハビリを主目的とした通所型のサービスです。日帰りで介護老人保健施設などに通い、「機能の維持・回復のための訓練」や「日常生活に必要な動作の訓練」を行います。(送迎もあります)

このサービスでは、リハビリ専門職員(理学療法士・作業療法士・言語聴覚士)による各種の訓練を受けることができます。また、施設によっては入浴や食事などのサービスも提供される場合があります(リハビリに特化した施設では提供されません)。

※要介護者向けのサービスは「通所リハビリテーション」、要支援者向けのサービスは「介護予防通所リハビリテーション」といいます。(以下、この2つを合わせて「通所リハビリテーション」と表記します)

サービスの対象者

通所リハビリテーションのサービスは、「要支援1・2」または「要介護1~5」の認定を受けている人のうち、主治医から「リハビリが必要」と判断された人が対象となります。

利用施設

通所リハビリテーションのサービスは、主に次の施設を利用して提供されます。

施設の種類:「介護老人保健施設」「病院・診療所」など

通所リハビリテーションのサービス内容

通所リハビリテーションでは、主に次のサービスを受けることができます。

サービス内容
  • 健康状態の確認(体温、血圧、脈拍、等)
  • 基本動作の訓練(寝返り、起き上がり、立ち上がり、歩行、等の練習)
  • 生活動作の訓練(食事、排泄、着替え、等の練習)
  • 食べること、飲み込むことの練習
  • 言葉を話すことの練習
  • 自己トレーニングの練習
  • 軽い運動、マッサージ
  • 食事、入浴、レクリエーション(施設によります)
  • 自宅から施設への送迎

自己負担額の目安

通所リハビリテーションの基本料金は次のようになります。

※要支援者は「月単位の定額制」、要介護者は「1回あたりの料金」となっています。

要支援者の基本料金

「要支援1・2」の認定を受けている人の料金です。(月単位の定額制)

※利用者の要介護度により料金は異なります。

利用者の要介護度[上段] 自己負担額(1ヶ月)[下段]
要支援1 2,053円
要支援2 3,999円

1ヶ月あたりの利用回数については、ケアマネジメントを踏まえて事業者と利用者の間で取り決めます(制度上の上限は定められていません)。目安としては、要支援1の人で「週1回」、要支援2の人で「週2回」程度になるようです。

「選択的サービス」を受ける場合は別途費用が加算されます。

※選択的サービス:利用者の状態に応じて個別的に実施されるサービスで、「運動器機能向上」「栄養改善」「口腔機能向上」の3つがあります。

要介護者の基本料金

「要介護1~5」の認定を受けている人の料金です。(1回あたりの料金)

  • ※施設の規模や利用時間、利用者の要介護度により料金は異なります。
  • ※利用時間については、短時間型、半日型、一日型などがあります。(施設によります)
例:通常規模の施設で、1時間以上2時間未満の利用の場合
利用者の要介護度[上段] 自己負担額(1回)[下段]
要介護1 366円
要介護2 395円
要介護3 426円
要介護4 455円
要介護5 487円
例:通常規模の施設で、6時間以上7時間未満の利用の場合
利用者の要介護度[上段] 自己負担額(1回)[下段]
要介護1 710円
要介護2 844円
要介護3 974円
要介護4 1,129円
要介護5 1,281円

上記は料金設定の一部のみを掲載しています。(実際には利用時間ごとに細かく設定されています)

共通事項

食事代やおむつ代などは介護保険の適用外となるので、それらの費用は自費で負担する必要があります。

  • ※送迎料は基本料金に含まれます。
  • ※上記の自己負担額は利用者負担割合が「1割」の場合の金額です。
  • ※基本料金の他に複数の加算項目が設定されています。
  • ※サービスを利用する地域(地域区分)により利用料金は異なります。
著者情報

高橋 永治(たかはし えいじ)

介護情報サイト「介護Ways」の運営者。

1996年、自身にとって初となるWebサイトを立ち上げ、98年からは企業向けのWebサイト制作サービスを開始。現在は企業サイトの運営管理、および複数の自サイトの運営管理を行っている。

親が認知症になってからは介護の世界に関心を持ち始め、介護保険制度について調べていくうちに「この複雑で分かりにくい情報を整理したい」という思いに駆られ、10ヶ月に渡る制作期間を経て2020年1月に介護Waysを公開。「簡潔に分かりやすく」がモットー。